2023年に備えるべきS&P500の罠【アラサーサラリーマン投資家】

2023年5月28日

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コロナの影響もあり、若い人を中心に投資を始めた方は多いと思います。実際にコロナを機に、NISA口座の開設数が増加傾向にあることがわかります。私もコロナを機に口座開設をしましたし、周りも多くの人がNISA口座を開設していると聞きます。

このように多くの人が投資を始める中で必ずと言っていいほど聞くものがS&P500です。今回はS&P500について説明していきます。

ゆうた

NISA口座開いて、とりあえずS&P500に投資しているけど大丈夫かな?

ライサプ

だったらS&P500の良い点・悪い点を整理してみよう!

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S&P500の罠【アラサーサラリーマン投資家】

S&P500とは

最初にS&P500とは何かについて説明していきます。S&P500とは米国株式市場の株価指数のひとつです。アメリカの代表的な500銘柄の時価総額を基に算出されます。またS&P500は米国株式市場の時価総額の約80%を占めています。いわばS&P500のインデックスファンドを買えば、アメリカの会社にまとめて投資していると同等の効果が期待できます

アメリカは世界一の経済大国であることから世界中の人々が投資をします。S&P500に投資をすればその恩恵を受けることができます。またS&P500は今までの歴史上25年以上の長期で持ち続ければ必ずプラスになることがわかっています。

図 インフレ調整後の株式収益率変動幅

インフレ調整後の株式収益率変動幅を見てみましょう。投資期間が1年だとマイナス37%から52%と収益率が大きくばらついていることがわかります。このように短期間だと、収益率は非常に予測しづらいことがわかります。

しかし投資期間が長くなればなるほど収益率の変動幅は小さくなっていきます。そして25年になると約4%から11%とすべてプラスになっていることがわかります。このような理由から多くの著名投資家がS&P500の長期投資を薦めています。確かにS&P500は優良なインデックス指数であり、自分も投資しています。しかしS&P500に投資するうえで注意しておくべきことが3つあります。

S&P500に注意しておくべき点

①S&P500の株価は振り子のように変動する

②長期投資を継続するのは難しい

③為替リスクがある

S&P500の株価は振り子のように変動する

S&P500の株価は振り子のように変動するということです。先ほどの図からS&P500は25年という長期であれば必ずプラスになってきました。実際に1970年からの47年間においてはS&P500の平均リターンは約10%です。この数字だけ聞くとS&P500に投資を続けていれば資産は右肩上がりに増えていくと考えがちです。

しかしこの右肩上がりに増えていくという考えは完全に間違っています。実際には振り子のイメージが適切です。例えばS&P500の平均リターンの10%に対して、年間リターンがプラスマイナス2%の8%から12%になったのは1970年から47年間において何回あったと思いますか?実は、8~12%のリターンになったのは47年間においてたったの3回です。

図 S&P500のリターン(青がプラス、赤がマイナス)

これを聞いてびっくりした人も多いと思います。ライフサプリメントもこのデータを見て絶対にうそだろと思いました。それに対してリターンが30%以上もしくは10%以上のマイナスになったのはなんと13回もありました。

このようにS&P500はプラスになったりマイナスになったりを行き来して結果として10%のプラスになるということです。この事実を知らない状態で投資をするのはとても危険です。なぜなら、思ったような投資結果が出ないと投資を辞めてしまう危険性がありからです。是非この事実は頭に入れておきましょう。

長期投資を継続するのは難しい

S&P500が長期であれば必ずプラスになると言われています。だからといって20年も超える年月をずっと投資していられるかという問題があります。20年という年月は非常に長いです。この20年の間に必ず大きな暴落は何回か経験します。

このような株価の暴落時に投資を続けられる人は多くないです。例えばリーマンショック時は50%、コロナショック時は30%株価が下落しました。このタイミングで多くの投資家はドロップアウトしました。もしも投資していた2000万円が1000万円まで減ってしまったとしても投資を続けられますか?

長期投資は必ず儲かると言っても続けることができる人は多くはいません。このように長期投資を続けるのであれば、下がっても持ち続けるという信念が必要になってきます。またその20年間においてどうしても現金化したいこともあります。例えば子供が生まれてから20年となると子供は成人します。その間に子供は大学まで通うことが想定されます。その間ずっとS&P500に資金を固定し続けられるでしょうか。もしも子供が私立に通いたいという希望があったり、大学の学費に使いたいとなったりしたときに資金が必要になってきます。そのときにS&P500が値下がりしている状態だと現金化することで損してしまいます。このように長期投資をし続けるのは非常に難しいことがわかります。

為替リスクがある

S&P500はドルで買うことになりますので為替リスクがあります。今年のように円安であれば為替の分もプラスになります。しかし、円高になれば円換算すると資産は下がってしまいます。長期であれば必ずプラスになるというのはあくまでもドル換算した結果なので、為替も含めた円換算をするとマイナスになる可能性は十分にあります。

例えばドル円相場は2011年には76円、2022年には151円まで変動しました。このようにS&P500は歴史上上がるかもしれませんが、為替相場を含めるとこれからどうなるかわかりません。このようにS&P500には3つのリスクがあるという話をしました。しかしライフサプリメントはS&P500に投資するべきだと思いますし、実際に投資をしています。その理由としては3つあります。

S&P500に投資している理由

①ポートフォリオの分散のため

②アメリカ市場が優れているから

③年金などの国の制度が不安定になっているから

ポートフォリオの分散のため

ポートフォリオとは金融商品の組み合わせのことをいいます。もし現在日本に住んでいて日本円の貯金しかしていない場合、あなたのポートフォリオは日本円しかありません。これは2022年の円安を経験するとよくわかると思います。

2022年は一時1ドル110円から150円まで円安になりました。つまり日本円の価値は30%以上下落したことになります。このように日本円だけしかない場合円安になると価値が非常に落ちてしまいます。このようなことを避けるためにポートフォリオを分散する必要があります。

ポートフォリオの分散をすることで大きな市場の変動において資産を守ることができます。今年の例であれば日本円だけでなくドル資産を持っていたら資産は上昇していました。S&P500に投資をするということはこのポートフォリオの分散に効果があります。S&P500はアメリカの企業へ投資するのでドル資産となります。またS&P500にはアップルやコカコーラなどの多国籍企業も多く存在しているため、世界へ分散投資している効果が期待されます。ポートフォリオを分散させることで資産を守ることにつながります。

アメリカ市場が優れているため

はじめに世界主要市場の株式時価総額を見ていきます。世界の株式時価総額102.6兆円においてアメリカが43.6%と半分近くを占めております。その次は中国、日本と続いていきます。この図からわかるようにアメリカの影響力が圧倒的に大きいことがわかります。

これはアメリカ市場が優れているため世界中の投資家が投資をするからです。なぜ世界中の投資家が投資をするかと考えると企業の入れ替わりの激しさが理由の1つだと考えられます。アメリカはイノベーションが盛んな国のため企業間の競争も激しいです。そのため昔は稼げていた企業でも、稼げなくなったら潰れたり買収されたりします。また解雇も珍しくなく企業が必要ないと判断した社員は簡単に解雇されます。そのため日本と比べて生産性も高く、労働者の流動性も高いため市場がどんどん伸びています。その結果株価が伸びていくので世界中の投資家がアメリカに投資をします。この恩恵を受けるためにはアメリカに投資をする必要があります。

年金などの国の制度が不安定になっているから

日本は少子高齢化社会のため社会保障費が年々増え続けています。そのため年金がもらえる年齢もだんだん伸びていき、労働者の給料も減っているため年金の支給額も減っていきます。そのため日本政府は今までのように国が老後を保証する制度から自分たちで老後資金を用意するシステムに代えようとしています。

その例がNISAやイデコなどの制度です。この制度は非課税で一定額投資できる制度です。イデコなどは現金でも運用できますが、インフレなどを考えると資産額が目減りする可能性があります。そのため市場が成長する可能性の高いS&P500などに投資をして将来のインフレに対して対策していく必要があります。

S&P500に投資するうえで注意するべきこと

このことからリスクはあるがS&P500に投資をするべきだと理解していただけたと思います。ではどうやってS&P500に投資をしたらいいのかを説明していきます。

一言でいうとNISA口座を使って手数料の安いインデックス投資に投資することです。ここで注意なのは投資がよくわからないからといって銀行やフィナンシャルプランナーに相談することです。銀行やフィナンシャルプランナーが進めてくる投資信託などの投資商品は手数料が高い傾向にあるので注意しましょう。現在なら楽天証券やSBI証券などのネット証券を使えば手数料が安く投資を始められます。

商品については投資信託ならeMaxSlim系の手数料が安い投資信託を選びましょう。またETFならVTIやVOOなどのバンガード社が出しているETFがオススメです。手数料というのは長期になると大きく差が出てきます。ここは注意して商品を選びましょう。

まとめ

まとめ

・S&P500を投資する際には、「株価変動」、「長期投資を継続する難しさ」、「為替変動」に注意する必要がある

・S&P500を投資することによって、将来のお金の不安要素を減らすことにもつながる

・手数料を抑えるためにネット証券を活用する

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Posted by ライサプ