【ベストセラー】インデックス投資を超える投資手法【株式投資の未来】
今回紹介するのはジェレミーシーゲルの著書である「株式投資の未来」です。
この本は、市場平均を上回るために重要なヒントが記載されています。
2005年に出版された本ですが、今でも通用する投資の原理原則を説明したベストセラーです。
この本を読んだ感想としては、今まで考えていた投資の考えと正反対でした。
しかし読めば読むほど、なるほどと思えるような根拠も多く、投資に対する考えを大きく改めるきっかけとなった本です。
インデックス投資以外よりも良い投資方法はないのかな~?
それなら「株式投資の未来」が参考になるよ!
今回の記事はこの本を参考にしています!
またこちらの本については、YouTubeにて解説しています!
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インデックス投資を超えることはできるのか
投資を勉強した人はインデックス投資が最適であると耳がタコになるほど聞いたと思います。
実際の調査によると、アクティブファンドの80%以上がインデックスファンドよりリターンが低いということがわかっています。
このアクティブファンドとはファンドマネージャーなどが運用する投資信託などです。
このように投資において、インデックス投資が最適という考えは主流です。
実際にライフサプリメントもインデックス投資をやっています。
しかし世界一の投資家であるウォーレンバフェットは集中投資をすることで年率20%を超えるリターンを出しています。
市場平均のリターンが約10%ほどなので、市場平均を大幅に上回っていることがわかります。
このことから市場平均を上回ることは決して不可能ではないことがわかります。
IBMとエクソンモービルのどちらに投資するべきか?
大抵の人は企業の増益率と株式投資のリターンは同じだと思っています。
しかし、これは必ずしも同じではありません。
この著書では、この現象を「成長の罠」と呼んでいます。
なぜ企業の増益率と株式投資のリターンは必ずしもイコールではないかを例をもって考えていきましょう。
ここでクイズです。
1950年から2003年において、IBMとエクソンモービルのどちらかに投資する方が、リターンが高くなるでしょうか?
IBMはコンピュータ関連のサービス会社で、エクソンモービルは石油の会社です。
はじめに両社の成長ペースを示す主な指標を見ていきましょう。
こちらの表を見ると、1株当たりの売上高、配当、利益のいずれもIBMが上回っています。
セクター成長率を見てもIBMが大幅に上回っています。
1950年からで考えると、エネルギーセクターよりもハイテクセクターのほうが上回っているのは当然ですよね。
情報技術が進歩し、コンピュータが経済で果たす役割が格段に広がりました。
その結果、ハイテク産業の占める割合は非常に大きくなりました。
次に両社のバリュエーション指標を見てみましょう。
PERはIBMのほうがエクソンモービルよりも倍以上高いです。
PERは何年分で投資した資金を回収できるかという指標となります。
例えば、A社の株を35万円で100株買ったとします。
その株の1株当たりの収益は350円とします。
つまり、100株で年間35000円稼ぐことになります。
この結果、当初の35万円を回収するのに10年かかることがわかります。
これがPER10倍ということです。
このPERが高ければ高いほど、市場から期待されています。
この情報からIBMのほうが市場から成長することが期待されていることがわかります。
配当利回りに関しては、エクソンモービルのほうが3%くらい高いです。
この情報からエクソンモービルは、積極的に投資家へ配当還元することがわかります。
最後に両社のリターンの源泉をみていきます。
株価上昇率はIBMのほうが高いです。
企業としても大きく成長したことがわかります。
しかし先ほど見た通り配当利回りはエクソンモービルのほうが3%ほど高いです。
そしてトータルリターンを見ると、なんとエクソンモービルのほうが高いことがわかります。
なぜこのような結果になったのか解説していきます。
IBMはこれからの経済の象徴となる会社だったため、投資家の増益期待は非常に高かったです。
それに比べて、エクソンモービルは投資家からあまり期待されていませんでした。
そのためエクソンモービルの株価は常に低く、配当の再投資を繰り返すことで保有株を積み上げることができました。
このように配当の再投資をすることでIBMと比較して保有株数が上回った分だけ、リターンが上回ったというカラクリです。
大抵の人は成長率の高い企業の方が投資のリターンも高いと思っています。
これは「成長の罠」です。
株式投資のリターンを左右するのは実際の増益率が投資家の期待を上回るかどうかです。
つまりバリュエーションです。
そしてバリエーションが低いほど、配当の再投資によって保有株を増やすことができます。
市場平均を超えるためには、バリュエーションが重要!
フィリップモーリスはなぜ高リターンを出せたのか
S&P500の生き残りで最も成績がよかったのはフィリップモーリスでした。
フィリップモーリスはマルボロやアイコスで有名なタバコ会社です。
成長率だけで見れば他の企業のほうが高いです。
しかし、大事なのは増益率そのものではなく、市場の期待に対してどうかです。
フィリップモーリスは低い期待、市場の期待に対して高い成長率、高い配当利回りが全てかみ合って、最高のリターンを出した銘柄です。
ではフィリップモーリスの歴史を見ていきましょう。
フィリップモーリスは、1960年代は米国のタバコ大手6社の中で売り上げは最下位でした。
しかしマルボロの導入と広告が大成功を納め、1972年マルボロは売上高世界一のブランドとなりました。
その結果。1957年から1992年にかけて、フィリップモーリスの投資家は年率22%という驚異的なリターンとなりました。
しかしこの頃から安価な一般ブランドの競争やたばこ税増税、たばこ訴訟が相次ぎ、業界全体が破綻の危機にさらされました。
そしてフィリップモーリスの株価は2003年には12年前につけたピークまで落ちました。
この株価の乱高下した12年間において、フィリップモーリスは一度も減配しませんでした。
そのため市場平均に比べたら劣りますが、トータルリターンは年率7.15%と健全な水準を維持しました。
ここで株価が回復すればリターンが一気に上昇する体制が整いました。
確かにこの頃ではタバコの製造者として巨額の賠償金支払いを命じられたことから破綻の恐れもあると噂されました。
訴訟にまつわるコストが懸念されたため、投資家の増益期待が低かったです。
しかし企業としては力強く利益を伸ばし続けました。
低い期待、高い成長率、高い配当利回りがかみ合ってリターンが加速する完璧な環境が整いました。
その結果、フィリップモーリスの株価は反発して投資家に大きなリターンをもたらしました。
このように企業にとっての悪材料が長期投資家にやがて高いリターンをもたらす例は数多くあります。
黄金銘柄を見つけるためには
ではフィリップモーリスのような黄金銘柄を見つけるためにはどうしたらいいでしょうか?
この黄金銘柄には3つの特徴があります。
①PERが市場平均をわずかに上回る程度
②配当利回りが市場平均並み
③長期的な増益率が市場平均を大幅に上回っている
是非この黄金銘柄の3つの特徴を元に、第二のフィリップモーリスを探しましょう!
まとめ
・株式投資のリターンを左右するのは実際の増益率が投資家の期待を上回るかどうか
・市場平均を超えるためには、バリュエーションが重要
・企業にとっての悪材料が長期投資家にやがて高いリターンをもたらすこともある
今回はジェレミーシーゲルの著書である「株式投資の未来」を紹介しました!
こちらの本については、YouTubeにも投稿していますので是非チャンネル登録も忘れずにお願いします!
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